譲渡所得税の相談窓口:税務署の電話相談と確定申告会場の使い方
不動産を売ったときの税金を無料で相談できる窓口は、国税相談専用ダイヤル(電話)、税務署の面接相談(要予約)、申告期の確定申告会場、国税庁のチャットボットの4つです。どれも国税の一般的な取扱いを答える窓口で、申告書の作成を代わりに引き受けるところではありません。相談したい内容と時期に合わせて選びます。
4つの窓口の早見表
売却の税金は、譲渡所得税(所得税・復興特別所得税)のほか、翌年の住民税にもかかわります。国税庁の窓口で答えるのは国税で、住民税や固定資産税などの地方税は市区町村か都道府県の窓口です。
| 窓口 | 番号・場所 | 受付 | 予約 | 向く相談 |
|---|---|---|---|---|
| 国税相談専用ダイヤル(電話相談センター) | 0570-00-5901、音声案内で「3」(譲渡所得) | 平日8:30〜17:00(土日祝・12月29日〜1月3日を除く) | 不要 | 売却の税金の仕組み、特例の要件、申告の要否 |
| 税務署の面接相談 | 所轄税務署の代表番号、音声案内で「2」 | 税務署の開庁日・時間 | 電話で事前予約 | 書類を見ながら聞きたい相談 |
| 確定申告会場(申告期) | 税務署が設ける会場 | 申告期間中 | 事前予約(案内に従う) | 申告書を作成して送る手順の案内 |
| チャットボット「税務職員ふたば」 | 国税庁ホームページ | 画面から利用 | 不要 | 時間外に調べたい一般的な疑問 |
窓口の番号と受付時間は、相続・不動産全体の一覧にもまとめています。他の分野の窓口もあわせて見たいときは相続手続きの無料相談窓口一覧:登記・税・売却まで番号と受付時間を開いてください。
国税相談専用ダイヤルの使い方
最初の相談は、電話が手軽です。0570-00-5901にかけ、音声案内で相談の区分を選びます。国税庁の案内では、「3」が譲渡所得・相続税・贈与税・財産評価の区分です。050などのIP電話でナビダイヤルにつながらないときは、所轄税務署の代表番号に電話して、「1」を選ぶ方法になります。
電話の前に、次を手元に置くと話が早く進みます。
- 売った物件の所在地、売った日、売った金額(売買契約書)
- 取得した時期と金額(購入時の契約書。相続なら亡くなった人の取得時期の資料)
- 売るためにかかった費用の合計(仲介手数料、測量費、印紙代)
- 使いたい特例があれば、その名前
電話での聞き方の例:「今年、相続した実家を兄と共有で売りました。購入時の資料は見つかっていません。売った金額の5%を取得費にする方法で申告してよいか、また3,000万円の特別控除を使うのに必要な書類を教えてください」
聞き方のコツは、事実と、聞きたい点を分けて伝えることです。「私は税金がいくらになりますか」という聞き方では、一般論の説明で終わります。「この特例の要件を満たすには何が必要か」と聞けば、制度の説明を具体的に得られます。教わった内容は、日付と担当部署をメモしておきます。
税務署の面接相談
電話で解決しにくい相談は、所轄税務署の面接相談を使います。国税庁によると、面接相談は電話による事前予約が必要です。所轄税務署の代表番号に電話して、音声案内で「2」を選びます。予約なしで行くと、電話相談の案内になることがあります。申告書の提出や納税は予約不要です。
持っていく物は、売買契約書、登記事項証明書、取得時の資料、譲渡所得の内訳書の下書き、本人確認書類です。内訳書の書き方は譲渡所得の内訳書の書き方:相続した不動産を売った場合の記載例で扱っています。
確定申告会場の使い方
申告期(毎年2月中旬〜3月中旬)には、税務署が確定申告会場を設けます。国税庁の案内では、申告相談はご自身のスマホで確定申告書等作成コーナーを使って申告書を作成し、e-Taxで送る方法を案内する形が基本です。2026年の申告期(令和7年分)は、LINEによるオンライン事前予約と、電話の事前予約が案内されていました。3月17日以降は、税務署ごとに電話予約の体制へ移る案内もありました。
会場に行くなら、次を準備します。
- 事前予約の完了画面(予約方法は税務署ごとの案内に従う)
- マイナンバーカードとスマホ(e-Tax送信用)
- 譲渡所得の内訳書に使う売却関係の資料一式
土日祝は、税務署での相談と申告書の受付を通常は行っていません。令和7年分の相談と受付は2026年2月16日から3月16日まででした(3月15日が日曜のため)。2027年の申告期の日程と予約方法は、国税庁の確定申告特集で、時期が近づいたら確かめてください。2026年中に売った分の申告期間は、原則として2027年2月16日から3月15日です。
相談窓口でできないこと、税理士に頼む場面
窓口は便利ですが、次の依頼には応じない前提で使います。
- 申告書を作成する代行
- 特例のどれが有利かを、個別の数字で計算して選ぶこと
- 共有者それぞれの申告内容の調整
共有者がいる売却は、持分ごとの申告になるため、共有名義の不動産を売却した時の税金:持分ごとの申告と特例で考え方を確かめてから相談すると効率的です。特例の比較や取得費の調査が必要なときは、税理士に頼みます。費用と選び方は不動産売却の確定申告の税理士費用と、税理士に頼むべきケースにまとめています。
税務署から文書が届いている場合は、まず不動産売却の後に届くお尋ね:回答の書き方と申告が要るかの判断で、文書の種類を確かめてから電話すると話が早く進みます。
よくある質問
Q. 国税相談専用ダイヤルは、IP電話からもかけられますか?
国税庁の案内では、0570から始まるナビダイヤルが使えないIP電話などの場合は、所轄税務署の代表番号に電話し、音声案内に従って「1」を選び、続けて相談内容に合う番号を選ぶ方法になります。譲渡所得は、音声案内の「3」の区分です。
Q. 窓口で教わった内容は、あとで税務署の判断になりますか?
窓口は、一般的な制度の説明と手続の案内をする場です。個別の事情を前提にした最終的な課税の判断は、申告書の内容を見て行われるので、相談した内容をメモに残し、申告書に反映した理由を自分で説明できるようにしておきます。
Q. 土曜や夜に相談したいときはどうすればよいですか?
電話相談の受付は平日の8:30〜17:00です。時間外は、国税庁のタックスアンサーと、確定申告書等作成コーナーの質問ページ、チャットボット「税務職員ふたば」で一般的な内容を調べられます。個別の事情があるものは、平日に電話するか、税理士に頼みます。
出典・参考にした公的な情報
- 国税に関するご相談について(国税庁)
- No.9200 税についての相談窓口(国税庁)
- 申告相談のためにお越しになる方へ(国税庁)
- 不動産等を売却した方へ(確定申告特集)(国税庁)
- 令和7年分 譲渡所得の申告のしかた(土地や建物をお売りになった場合)(国税庁)
- No.3102 譲渡所得の申告期限(国税庁)
出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。