相続税の基礎控除の早見表:相続人2人・3人・4人の金額と数え方
相続人が3人なら基礎控除は4,800万円です。2人なら4,200万円、4人なら5,400万円で、1人増えるごとに600万円ずつ増えます(いずれも3,000万円+600万円×人数で出した筆者の計算)。人数は「配偶者と子2人」でも「子3人」でも「配偶者と兄弟2人」でも、相続人の数が同じなら同じ額です。迷いやすいのは人数の数え方のほうなので、下の表で家族の形から人数を拾ってください。
人数別の早見表:1人〜6人
基礎控除は、亡くなった人の正味の遺産額(財産から債務と葬式費用を引き、一定の贈与を足した額)と比べます。この額以下なら相続税はかかりません。あわせて、同じ人数を使う生命保険金の非課税枠(500万円×法定相続人の数)も並べました。
| 法定相続人の数 | 基礎控除 | 生命保険金の非課税枠 |
|---|---|---|
| 1人 | 3,600万円 | 500万円 |
| 2人 | 4,200万円 | 1,000万円 |
| 3人 | 4,800万円 | 1,500万円 |
| 4人 | 5,400万円 | 2,000万円 |
| 5人 | 6,000万円 | 2,500万円 |
| 6人 | 6,600万円 | 3,000万円 |
検算:3,000万円+600万円×1=3,600万円、×2=4,200万円、×3=4,800万円、×4=5,400万円、×5=6,000万円、×6=6,600万円。非課税枠は500万円×人数です。生命保険金の非課税枠は、相続人が受け取った保険金に使える枠で、相続人でない人が受け取った分には使えません。
家族の形から人数を数える一覧
配偶者は常に相続人です。ほかの家族は、子(第1順位)→ 父母などの直系尊属(第2順位)→ 兄弟姉妹(第3順位)の順で、先の順位の人が一人もいないときだけ相続人になります。子と親が両方いれば、親は相続人になりません。
| 家族の形(亡くなった人から見て) | 相続人 | 人数 | 基礎控除 |
|---|---|---|---|
| 配偶者だけ(子・親・兄弟姉妹なし) | 配偶者 | 1人 | 3,600万円 |
| 子1人だけ(配偶者は先に死亡) | 子 | 1人 | 3,600万円 |
| 配偶者と子1人 | 配偶者・子 | 2人 | 4,200万円 |
| 子2人だけ | 子2人 | 2人 | 4,200万円 |
| 配偶者と子2人 | 配偶者・子2人 | 3人 | 4,800万円 |
| 子3人だけ | 子3人 | 3人 | 4,800万円 |
| 配偶者と子3人 | 配偶者・子3人 | 4人 | 5,400万円 |
| 配偶者と父母(子なし) | 配偶者・父・母 | 3人 | 4,800万円 |
| 父母だけ(独身で子なし) | 父・母 | 2人 | 4,200万円 |
| 配偶者と兄弟姉妹2人(子・親なし) | 配偶者・兄弟姉妹2人 | 3人 | 4,800万円 |
| 兄弟姉妹3人だけ | 兄弟姉妹3人 | 3人 | 4,800万円 |
子2人だけが相続人になる典型は、片方の親が先に亡くなった後の、親の二人目の相続です。 配偶者がいないので相続人は子2人だけになり、基礎控除は4,200万円です。一人目の相続(配偶者と子2人で4,800万円)より600万円小さくなる点に注意してください。
代わりに相続する人(孫・甥姪)がいる場合
相続人になるはずの人が先に亡くなっているときは、その子が代わりに相続人になります(代襲相続)。基礎控除の人数は、実際に相続人になる人の数で数えます。
| 家族の形 | 相続人 | 人数 | 基礎控除 |
|---|---|---|---|
| 配偶者、子1人、先に亡くなった子の子(孫)2人 | 配偶者・子・孫2人 | 4人 | 5,400万円 |
| 子はおらず先に亡くなった子の子(孫)1人だけ | 孫 | 1人 | 3,600万円 |
| 兄1人と、先に亡くなった姉の子(甥・姪)2人(配偶者・子・親なし) | 兄・甥・姪 | 3人 | 4,800万円 |
| 配偶者と、先に亡くなった弟の子(甥)1人(子・親なし) | 配偶者・甥 | 2人 | 4,200万円 |
子の系統は孫、ひ孫と下へ続きますが、兄弟姉妹の系統で代わりに相続するのは甥・姪までです。家族図で範囲をたどる方法は代襲相続とは?孫・甥姪が相続人になる範囲で図にしています。誰が相続人になるかの全体は法定相続人とは?どこまでが相続人になるかにまとめました。
人数が民法と税で変わる場面
相続税の人数は民法の相続人をもとにしますが、放棄した人は放棄がなかったものとして数え、養子は実子がいれば1人まで・いなければ2人までです(特別養子や配偶者の連れ子の養子は実子扱いで上限の外)。たとえば配偶者と実子2人・養子2人の家は、民法上は5人でも税の人数は4人で5,400万円です。数え方の根拠は相続税の基礎控除で一次判定する方法にまとめています。迷いやすい点は次の表で確かめてください。
| 確かめる点 | 数える | 数えない |
|---|---|---|
| 内縁の配偶者 | — | 数えない(相続人ではない) |
| 離婚した元配偶者 | — | 数えない |
| 元配偶者との間の子 | 数える(子として相続人) | — |
| 放棄した人 | 数える(税の人数のみ) | — |
| 実子がいる場合の2人目以降の養子 | — | 数えない(税の人数のみ) |
養子の数え方の背景と、民法の相続分との違いは養子は法定相続人になるかで扱っています。
人数を書類で裏づける
早見表で拾った人数は、思い込みのままにせず戸籍で裏づけます。前の結婚でもうけた子や、昔の養子縁組が戸籍から見つかると、人数も基礎控除も変わるからです。
- 亡くなった人の出生から死亡までの連続した戸籍(除籍・改製原戸籍を含む)をそろえ、子・養子の有無を確かめる
- 子が先に亡くなっていれば、その子の出生から死亡までの戸籍で孫の有無を確かめる
- 兄弟姉妹が相続人になる場合は、亡くなった人の父母の出生から死亡までの戸籍もそろえる
- 集めた戸籍は、法務局の法定相続情報証明制度で一覧図にしておくと、認証文つきの写しを無料で受け取れ、相続税の申告や金融機関の手続きで使い回せる
人数が出たら、正味の遺産額がその基礎控除を超えるかを比べます。内側に収まった場合に申告が要らないか、注意点は基礎控除を超えない場合は申告不要かへ進んでください。
「相続税 基礎控除 3人」の話が相続税の手続き全体のどこに当たるかは、相続税とは?かかる人の目安・計算の流れ・申告期限10か月の全体像で確かめられます。
よくある質問
Q. 相続人が3人のとき、基礎控除はいくらですか?
3,000万円+600万円×3人=4,800万円です。配偶者と子2人、子3人だけ、配偶者と父母、配偶者と兄弟姉妹2人など、組み合わせが違っても相続人が3人なら同じ額になります。人数の数え方に放棄や養子が絡むときは、本文の表で確かめてください。
Q. 兄弟のうち1人が先に亡くなっている場合、その子どもは数えますか?
数えます。兄弟姉妹が相続人になる場面で、その兄弟姉妹が先に亡くなっていれば、その子(甥・姪)が代わりに相続人になります。甥・姪が2人いれば2人として数えます。ただし兄弟姉妹の系統で代わりに相続するのは甥・姪までで、その子には続きません。
出典・参考にした公的な情報
- No.4152 相続税の計算(国税庁)
- No.4132 相続人の範囲と法定相続分(国税庁)
- No.4170 相続人の中に養子がいるとき(国税庁)
- No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金(国税庁)
- 法定相続情報証明制度について(法務局)
- 民法 第887条・第889条・第890条(e-Gov法令検索)(デジタル庁)
出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。
この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。