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レインズとは:売主が登録を確かめる方法と囲い込みの見分け方

この記事のもくじ
  1. レインズに登録されているか売主が確かめる3つの方法
  2. 囲い込みとは:売主が損をするしくみ
  3. 取引状況の3つの表示と、囲い込みが疑われるサイン
  4. 疑ったときの動き方:確認から相談先まで
  5. 登録情報は売り出しの条件を映す

レインズ(REINS)は、国土交通大臣の指定を受けた不動産流通機構が運営する、不動産会社どうしが売り出し物件の情報を共有するコンピューターネットワークです。一般の人は直接使えませんが、専任媒介契約か専属専任媒介契約で家を売るなら、不動産会社から受け取る登録証明書のIDとパスワードで、売主が自分の物件の登録内容と取引状況をインターネットで確かめられます。この記事では、確かめる手順と、「囲い込み」が疑われるときの見分け方と動き方を示します。

レインズに登録されているか売主が確かめる3つの方法

確かめ方は、結んだ媒介契約の種類で変わります。東日本レインズの比較表では、次の違いが示されています。

媒介契約の種類 不動産会社のレインズ登録 売主が登録状況を確かめる方法
専属専任 契約日の翌日から5日以内に義務(休業日・レインズ休止日を除く) 登録証明書のIDとパスワードで専用画面にログイン
専任 契約日の翌日から7日以内に義務(休業日・レインズ休止日を除く) 同上
一般 義務ではなく任意(登録は可能) 機構の事務局に問い合わせ、本人確認のうえで回答を受ける

法律上の期限は、省令では「契約の日から」7日(専属専任は5日)、標準約款と東日本レインズの案内では「契約の翌日から」と書かれています。実際には「契約の翌日から数えて7日以内(専属専任は5日以内)、不動産会社の休業日とレインズの休止日は数えない」と受け止めれば、どちらの書き方とも合います。

専任・専属専任の売主が確かめる手順は次のとおりです。

  1. 媒介契約を結んだら、契約日を控える。契約書に書かれた日付が起点になる。
  2. 登録の期限(専任なら翌日から7日以内)を過ぎても登録証明書が届かなければ、不動産会社に「登録証明書はいつ届きますか」とメールで聞く。
  3. 証明書を受け取ったら、所在地・面積・価格が契約書の内容と一致しているか見る。違っていたらその場で不動産会社に伝える。
  4. 証明書に書かれたIDとパスワードで、売却依頼主向けの確認画面にログインする(東日本レインズのサイトに入口がある)。
  5. 登録内容の画面で、価格・図面・写真・「取引状況」を見る。

登録証明書は、専任・専属専任の場合、不動産会社が依頼者に渡さなければならない書類です(宅建業法34条の2第6項)。東日本レインズも、登録証明書は不動産会社から受け取り、内容を確かめるよう案内しています。一般媒介契約でも、登録を頼んだなら証明書を受け取って内容を確かめます。

図解:専任・専属専任で売主が見られるレインズの画面
見るもの 何が分かるか
物件の概要・価格 契約書の内容と同じ内容で登録されているか
図面・写真 他の不動産会社が見る情報として十分か
取引状況 公開中/書面による購入申込みあり/売主都合で一時紹介停止中

囲い込みとは:売主が損をするしくみ

国土交通省の売主向けリーフレットは、囲い込みを「一部の宅建業者が自社の利益のため、売主・買主双方の媒介を行うことを目的として、故意に物件の取引状況を隠し、売主の意向に反して物件の紹介を行わないような行為」と説明しています。例として、事実に反して「売主都合で一時紹介停止中」と登録し、他の業者への紹介を意図的に拒否することが挙げられています。

しくみを順に見ると次のようになります。

  • 売主が不動産会社Aに売却を頼む。Aは売主から仲介手数料を受け取る立場になる。
  • 買主を探す側の不動産会社Bが、レインズでこの物件を見つけてAに問い合わせる。
  • AがBに「申込みが入っています」「商談中です」と断ると、Bの客は物件を見られない。
  • Aが自社で見つけた買主だけを紹介できれば、売主と買主の両方から手数料を受け取れる可能性がある(両手取引)。

売主にとっての害は、買主の候補が狭まり、早く適正な価格で売れる機会が減ることです。リーフレットも、早期の成約可能性を狭め、売主・買主の利益を損なうおそれがあるとしています。

ここで注意したいのは、不動産会社が自社で買主を見つけて両方から手数料を受け取ること自体は、囲い込みではない点です。問題になるのは、事実と異なる取引状況を登録したり、他社からの問い合わせを不当に断ったりして、売主の意向に反して紹介を拒むことです。

取引状況の3つの表示と、囲い込みが疑われるサイン

レインズの「取引状況」は、専任・専属専任の物件で次のどれかが登録されます。2025年1月1日から、不動産会社にこの登録が義務付けられました。

表示 意味 売主が自分の状況と照らす点
公開中 紹介を受け付けている通常の状態 通常はこれ
書面による購入申込みあり 書面で購入の申込みが入っている 申込みの報告を受けているか
売主都合で一時紹介停止中 売主の事情で紹介を止めている 自分が止めてほしいと頼んだ覚えがあるか

次のようなサインがあれば、確認する価値があります。

  • 画面が「売主都合で一時紹介停止中」なのに、自分は頼んでいない。
  • 画面が「書面による購入申込みあり」なのに、申込みの報告を受けていない。
  • 売り出して数週間たっても、内見が自社の紹介客ばかりで、他の不動産会社の客が来ない。
  • 内見の希望者が少ない理由を聞いても、「時期が悪い」「価格のせい」とだけ説明され、問い合わせ件数や断った理由の説明がない。
  • 売主用の確認画面を見たいと言うと、証明書やIDを渡さずにごまかされる。

サインがあっても、それだけで囲い込みと決まるわけではありません。入力ミスや更新漏れの可能性もあるので、まず事実を確かめます。この記事は個別の事案に結論を出さず、売主が自分で確かめる方法までを示します。

疑ったときの動き方:確認から相談先まで

リーフレットが示す動きは、取引状況を確認し、覚えがないのに「売主都合で紹介停止」になっていたら、依頼した宅建業者に問い合わせることです。誤った登録が直されれば、買主側の業者が物件に問い合わせられるようになります。

  1. 画面を見て、日付と表示をスクリーンショットかメモで残す。
  2. 不動産会社に、文書かメールで聞く。

文例:「レインズの売主用画面で取引状況が『売主都合で一時紹介停止中』となっていましたが、私はそのような依頼をしていません。現在の状況と、他社から問い合わせを受けた件数を、次回の業務報告で教えてください。」

  1. 専任は2週間に1回以上、専属専任は1週間に1回以上の業務報告が義務です(宅建業法34条の2第9項)。報告にレインズへの登録状況、広告の内容、問い合わせの状況が入っているか、報告書で確かめる。
  2. 説明に納得できなければ、取引の相談窓口に電話する。不動産取引の相談の番号と受付時間は相続・不動産売却の相談窓口一覧に、窓口の使い分けは不動産売却の相談先にあります。
  3. 契約を見直すなら、有効期間の満了を待つか、契約書の解除の定めを読む。進め方は専任媒介の解約と不動産会社の変更で扱います。

契約を結ぶ前に、レインズへの登録と報告の約束を比べておくと防ぎやすくなります。専任と専属専任の違いは媒介契約の種類、会社を選ぶときの確認点は不動産会社の選び方で整理しています。複数の会社の説明を聞き比べる頼み方は相見積もりのマナーにあります。

登録情報は売り出しの条件を映す

売主用の確認画面を見る習慣は、囲い込みの確認だけでなく、売り方を見直す材料にもなります。

  • 価格が契約書の売り出し価格と同じか。値下げしたのに画面が古いままでないか。
  • 図面や写真に、買主が知りたい情報(間取り、設備、日当たり)が載っているか。
  • 取引状況が、実際の商談の進み具合と合っているか。

不動産情報ライブラリの成約価格情報は、レインズに登録された取引価格を加工したものを元にしています。成約が登録されることが、相場を調べる人の判断材料にもなる、という循環です。

よくある質問

Q. 一般媒介契約でもレインズに載せてもらえますか?

載せることはできます。一般媒介ではレインズへの登録は義務ではなく任意で、登録を頼むかどうかは不動産会社との話し合いです。登録されたかどうかは、売主用の確認画面ではなく、機構の事務局へ問い合わせて本人確認を受けると回答してもらえます。

Q. 売主用のIDやパスワードをなくしました。どうすればよいですか?

登録証明書にIDとパスワードが書かれているので、まず書類を探します。見つからないときは、媒介契約を結んだ不動産会社に問い合わせて、証明書の写しや再度の案内を頼みます。専任・専属専任では、証明書は不動産会社が依頼者に渡す書類なので、頼むこと自体は失礼になりません。

Q. 取引状況が「書面による購入申込みあり」になっていますが、私は何も聞いていません。

購入の申込みがあったときは、不動産会社は遅滞なく売主に報告する義務があります。報告を受けていないのに表示が変わっているなら、事実を不動産会社に文書かメールで聞いてください。説明に納得できないときは、契約を続けるかどうかを考える材料になります。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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