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マンション売却の一括査定:比べる項目と依頼する会社の数

この記事のもくじ
  1. マンション売却の一括査定で比べる7項目:査定書の見方
  2. マンションに強い会社の見分け方:聞く質問と確かめる実績
  3. 依頼する会社の数:査定を頼む数と、売却を任せる数は別
  4. マンションならではの準備:管理組合の書類とローン残債
  5. 一括査定の結果から、会社を絞る:次の動き方

マンションの一括査定で比べるのは、査定額の高さではなく、その金額の根拠、売れるまでの期間の見込み、売れなかったときの案です。査定額は会社ごとに差が出ますが、その金額で売れると決まったわけではありません。依頼する会社の数に公的な決まりはなく、比べる項目が多いので、少なめの数から始めるのが現実的です。ここでは、査定書で比べる項目、マンションに強い会社の見分け方、査定を頼む数と契約を結ぶ数の違いを整理します。

マンション売却の一括査定で比べる7項目:査定書の見方

一括査定を申し込むと、各社から机上査定の結果が届きます。金額だけを並べず、次の7項目を同じ形で表にして比べます。

比較表:査定書で比べる7項目
項目 見る点 聞き方の例
査定価格 1つの金額か、幅があるか 「最低と最高でいくらの幅ですか」
成約事例 同じマンション・近隣で何件、いつの取引か 「事例の階数・向き・広さを教えてください」
売り出し価格案 査定価格との差と理由 「なぜこの価格で出す提案ですか」
売却期間の見込み 何か月で売れる想定か、その根拠 「同じ条件の物件はどのくらいで成約しましたか」
売れなかったときの案 値下げの時期と幅、見直しの頻度 「何か月たったら価格を見直しますか」
手取りの概算 仲介手数料、ローン残債、税の概算 「諸費用を引いた手取りの試算を見せてください」
販売活動 レインズの登録、広告の種類と頻度 「どこにどう載せますか」

成約事例は、価格の根拠として最も確かめやすい項目です。宅建業者は、媒介契約に書く価額に意見を述べるとき、その根拠を明らかにしなければなりません(宅地建物取引業法34条の2第2項)。事例が1件もない、または古い事例だけの査定書は、根拠を聞きます。

自分でも事例を調べられます。国土交通省の不動産情報ライブラリで、取引価格や成約価格を地域と種類で絞って見られます。取引には売り急ぎなどの事情が反映され、通常と異なる価格になることがあると利用約款に注意書きがあるので、1件ではなく幅で見ます。東日本レインズは、首都圏の中古マンションについて、築後年数ごとの成約状況を四半期ごとに公表しています。首都圏以外の人は、管轄のレインズの公表資料を見ます。調べ方の手順はマンションの売却相場の調べ方:成約事例の見方と築年数の影響にあります。

売却期間は、査定額と同じくらい比べる価値があります。売れるまでの期間が長くなるほど、管理費・修繕積立金やローンの支払いが続きます。会社が示す期間の根拠が、同じ条件の成約事例にあるかを聞きます。

マンションに強い会社の見分け方:聞く質問と確かめる実績

「マンションに強い」は、広告の文句ではなく、そのマンションと周辺での実績で見ます。査定を受ける前後に、次の質問をします。

  1. 同じマンションの取引経験:同じ棟、または同じ駅周辺の分譲マンションを、売主側として何件扱ったか。
  2. 管理状況の把握:管理費・修繕積立金の額、大規模修繕の履歴、管理規約のペット可否など、買主が気にする点を挙げられるか。
  3. 買主の探し方:レインズ以外に、自社の顧客や広告でどう買主を探すか。
  4. 担当者の説明:査定額と同じ強さで、リスク(売れ残る場合、価格を下げる場合)を説明するか。

会社を選ぶときの共通の確認点は不動産会社の選び方:売却を頼む前に免許番号・実績・担当者を確認にチェック表があります。一括査定サイトの選び方は不動産一括査定のおすすめの選び方:比べる前に確かめる6つの点で確かめられます。特定のサイトを順位づけしないのは、サイトごとに提携会社の数や対象地域が違い、同じ条件で比べた公的な資料がないからです。

依頼する会社の数:査定を頼む数と、売却を任せる数は別

数を決めるときは、2つの数を分けて考えます。

数 何を決めるか 目安
査定を頼む数 机上査定の結果を何社から取るか 筆者の考えでは3社前後から。比べる項目が7つあり、社数が増えるほど表の作成と連絡対応の手間が増える
売却を任せる数 媒介契約を何社と結ぶか 契約の種類で決まる。専任・専属専任は1社、一般は複数社

査定を頼む数は、自分が比べ切れる数と、連絡を受けられる数で決めます。電話を減らしたいときは、不動産一括査定を電話なしで使える?連絡方法の指定と注意点の方法が使えます。

売却を任せる数は、媒介契約の種類で変わります。専任媒介と専属専任媒介は、他の業者に重ねて頼むことを禁じる契約で、有効期間は3か月までです。一般媒介は複数の会社に頼めます。専任は2週間に1回以上、専属専任は1週間に1回以上、売主へ活動状況を報告する義務があります(宅地建物取引業法34条の2第3項・9項)。違いは媒介契約の種類:一般・専任・専属専任の違いと選び方の比較表で表にしています。

マンションならではの準備:管理組合の書類とローン残債

マンションの売却では、土地や一戸建てにない確認事項があります。

  • 管理規約・使用細則:ペットや楽器、リフォームの制限が載っています。買主が確かめる項目です。
  • 管理費・修繕積立金の額と滞納の有無:買主への説明で出てくる数字です。滞納がある場合は、売却の手続きで精算を求められることがあるので、先に確認します。
  • 大規模修繕の履歴と予定、長期修繕計画:積立金の値上げ予定など、買主の負担に関わります。
  • ローンの残債と抵当権:売却代金で残債を返して、抵当権を外す手続きが要ります。売却額が残債に足りない場合の払い方は住宅ローンが残っている家を売るには:残債の確かめ方と売り方にあります。

買主には、宅地建物取引士が、区分所有建物の管理に関する事項を含む重要事項を、契約前に書面で説明します(宅地建物取引業法35条)。そのため売主は、管理組合や管理会社から出る書類を取り寄せる場面があります。手順はマンション売却の流れ:管理組合への確認から引き渡しまでの手順にまとめています。

相続したマンションなら、空室の間の管理費の負担と売り時の考え方が加わります。相続したマンションの売却:管理費の負担・空室期間と売り時の考え方も見ておきます。

一括査定の結果から、会社を絞る:次の動き方

届いた査定を7項目の表に入れたら、次の順で絞ります。

  1. 根拠の事例が薄い会社は、事例の追加を依頼する
  2. 売却期間と、売れないときの案が具体的な会社を残す
  3. 残った2〜3社に訪問査定を頼み、担当者と会う
  4. 媒介契約の種類と報酬、レインズへの登録の仕方を確かめて、契約する会社を決める

複数社の根拠を同じ表で比べたいなら、一括査定は選択肢の一つです。申し込む前に、対象物件にマンションが含まれているか、提携会社の数を自分で選べるかを確かめます。仲介手数料の上限や計算はマンション売却の手数料と費用:仲介手数料・印紙税・抹消登記の内訳にあります。土地を売る場合は土地の売却の一括査定:更地・古家付き・農地で変わる査定先の考え方が参考になります。

よくある質問

Q. マンションの一括査定は、何社に頼むのがよいですか?

法律や公的な資料に、社数の決まりはありません。比べる項目が多いので、まず3社前後で始めて、根拠の差が大きければ追加する、という進め方が目安になります(筆者の考えです)。査定を頼む数と、売却を任せる契約を結ぶ数は別で、任せる会社は後から選びます。

Q. 査定額が一番高い会社に頼めばよいですか?

査定額だけで決めるのはおすすめしません。査定額は会社の見立てで、その金額で売れると決まったわけではありません。根拠の成約事例、売り出し価格の考え方、売れなかったときの案を見て選びます。高い査定額に根拠が見当たらないときは、その理由を聞きます。

Q. 住宅ローンが残っていても、査定を頼めますか?

頼めます。査定は売るための参考で、ローンの残りがあっても申し込めます。売るときは残債を返して抵当権を外す手続きが要るため、査定の段階で、残債の概算を会社に伝えておくと、手取りの試算がしやすくなります。残債と売却額の関係は、住宅ローンが残っている家の売却の記事で確かめられます。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-24。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

マンション売却の流れ:管理組合への確認から引き渡しまでの手順

マンションの売却相場の調べ方:成約事例の見方と築年数の影響

媒介契約の種類:一般・専任・専属専任の違いと選び方の比較表

不動産一括査定のおすすめの選び方:比べる前に確かめる6つの点