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不動産売却で売れない場合は?反響の数で見る価格・会社・売り方の見直し順

この記事のもくじ
  1. 売れない原因を、反響の数で切り分ける
  2. 価格の見直し:成約価格と並べて下げ幅を決める
  3. 媒介契約と不動産会社の見直し
  4. 買取への切り替えと、売らない選択肢

売りに出した不動産が売れないときは、**価格 → 不動産会社と媒介契約 → 売り方(買取など)**の順に見直します。順番を決めておくのは、原因を特定する前に会社を替えたり、いきなり大きく値下げしたりすると、効果が分からないまま時間と費用だけが減るからです。最初にやるのは、売り出してからの閲覧・問い合わせ・内見・申込みの数を、不動産会社から聞き出して並べることです。その数が、どの順番で手を打つかを教えてくれます。

売れない原因を、反響の数で切り分ける

反響とは、売り出しに対する閲覧・問い合わせ・内見・購入の申込みのことです。反響の数と、その後の動きで、次のように原因を絞ります。

切り分け表:反響のどこで止まっているか
止まっている段階 疑うこと 最初の確認先
閲覧や問い合わせが少ない 価格が高い、広告の出し方・写真・掲載先 同じ条件の成約価格、会社の広告の中身
問い合わせはあるが内見が入らない 条件の説明が足りない、希望と合わない 図面と写真、問い合わせ時の会社の答え方
内見はあるが申込みがない 室内の印象、傷み、価格 内見者の感想、片付けと補修の費用
申込みが入っても契約まで行かない ローンの審査、法令の制限、条件交渉 断られた理由の聞き取り

「内見はあるが申込みがない」場合は、内見者の目に入る室内の印象が原因のことがあります。片付けと補修の優先順位は不動産売却の内見の準備にチェックリストがあります。

数字をもらうときは、**「同じ地域・同じ価格帯の他の物件と比べて、反響はどうか」**と会社に聞きます。反響の件数に公的な目安はないため、1件の数ではなく、会社が扱う似た物件との比較で聞くほうが答えを得やすくなります。専任媒介なら2週間に1回以上、専属専任なら1週間に1回以上の報告があり、一般媒介でも、買いたいという申込みがあれば遅滞なく依頼者へ報告する決まりです(宅建業法34条の2第8項・9項)。

物件の種類で、まず見る点が変わります。

種類 先に見る点
マンション 同じ建物内の売り出し中の部屋と価格を比べる、管理費・修繕積立金の額と大規模修繕の予定
一戸建て 築年数に対する建物の状態、土地の形と接する道路、駐車場の有無
土地 境界の確定と測量の有無、用途地域・建物を建てられる条件、農地かどうか

売れない家がすでに空き家の場合は、原因の見分け方を空き家が売れない理由と対策に詳しくまとめています。

価格の見直し:成約価格と並べて下げ幅を決める

反響が少ないときは、価格を最初に疑います。売り出し価格は、査定額や売主の希望を土台に決まりますが、査定額は売れる値段ではありません。実際に取引された価格と並べて、いまの売り出し価格が高いのかを確かめます。

  1. 成約価格を調べる。国土交通省の不動産情報ライブラリで、近隣の取引価格や成約価格を地図で見られます。事情のある取引が混じるので、複数件の幅で見ます。
  2. 売り出し中の競合を見る。同じ地域で売り出している物件の価格と、その売り出し期間を、ポータルサイトで確認します。
  3. 査定の根拠を会社に聞く。不動産会社は、媒介契約で価額の意見を述べるとき、その根拠を明らかにする義務があります(宅建業法34条の2第2項)。
  4. 下げ幅と時期を決める。1回で下げるか、段階的に下げるか、次の見直しの日を決めます。

値下げをためらうときは、売れない間にかかり続ける費用と値下げ額を並べて考えます。筆者の計算で、売り出し価格3,000万円を5%下げると150万円です。固定資産税、マンションの管理費と修繕積立金、住宅ローンの返済、光熱費の合計が月6万円なら、150万円は25か月分に当たります。値下げを先送りするかどうかは、先送りした期間に積み上がる負担の総額と、値下げ額を比べて決めます。売り出し価格の決め方は売り出し価格の決め方でも扱います。

媒介契約と不動産会社の見直し

価格を見直しても反応が変わらない、または会社からの報告が少ないときは、媒介契約と会社の動きを見直します。

専任媒介と専属専任媒介の有効期間は、3か月を超えられません。依頼者の申し出がなければ、満了で終わります(宅建業法34条の2第3項・4項)。満了は、会社を替える自然な区切りです。替える前に、次の3点を確かめます。

  • レインズへの登録。専任媒介は契約の締結日から7日以内(専属専任は5日以内。期間の計算に休業日は入れません)に登録する義務があります(施行規則15条の10)。登録証明書にある売主用の画面で、登録内容と取引状況を自分で確かめられます。くわしくはレインズとは:売主が登録を確かめる方法と囲い込みの見分け方にあります。
  • 広告の中身。ポータルサイトで自分の物件が見つかるか、写真と説明が適切かを、自分で検索して見ます。
  • 報告の質。反響の数、内見者の感想、価格についての会社の意見が入っているか。

媒介契約の3種類(専任・専属専任・一般)の違いは媒介契約の種類にまとめています。契約の途中でやめるときの注意は専任媒介の解約と不動産会社の変更を読んでください。標準媒介契約約款では、会社の義務違反がない解約で、費用の償還を求められる場合があります。

会社を替えるときは、1社の意見だけで決めず、複数社の査定と売り方の提案を並べると比べやすくなります。その方法の一つに、不動産一括査定があります。使う前に、次の3点を確かめてください。

  • 査定額は売れる値段ではなく、根拠とあわせて比べる材料である
  • 申し込むと、複数の会社から電話やメールで連絡がくることがある
  • 提案を聞いたあとで、会社を替えるか今の会社と続けるかを決めてよい

一括査定の仕組みは不動産一括査定とは:しくみ・使い方・申し込む前に確かめることに書いています。

買取への切り替えと、売らない選択肢

価格を下げても、会社を替えても反応が変わらないとき、または売る期限が近いときは、買取を比べます。買取は不動産会社が自ら買主になるので、買い手を探す期間がかからず、決済日を相談しやすい売り方です。代わりに、価格は仲介で売れた場合より低くなりやすい点は、あらかじめ受け止めておきます。仲介と買取の違いは不動産の買取と仲介の違い、空き家を買取に出す場合は空き家の買取:仲介で売れない家を業者に売る判断と注意点で確かめてください。

買取には、売主にクーリング・オフがない(宅建業法37条の2は業者が売主の取引の買主のための制度)という注意があります。勧誘が強引だと感じたら、すぐ署名せず、持ち帰ります。売主と会社がもめる型は不動産売却のトラブル:よくある5つの型と相談先の使い分けで整理しています。

売ることを一度やめる選択もあります。たとえば、賃貸に出して家賃収入を得る、更地にして活用する、数年後に売り直す、などです。それぞれ費用と税金が変わるので、売る期限と手元の資金を書き出してから選びます。収支の比べ方は家を売る・貸すどっちが得かで整理できます。

よくある質問

Q. 売り出して何か月たったら、売れないと考えて動くべきですか?

決まった月数はありませんが、専任媒介と専属専任媒介の契約期間は3か月以内なので、最初の区切りは契約の満了です。ただし問い合わせがほとんどない場合は、1か月たった時点で価格と情報の出し方を見直す材料になります。不動産会社から受ける報告の数字を、月ごとに記録しておくと判断しやすくなります。

Q. 値下げをすると、あとで買い手に足元を見られませんか?

値下げ幅と時期を会社と先に決めておくと、迷いが減ります。たとえば反応を見て1か月ごとに見直す、成約価格より高い部分だけを下げる、といった決め方があります。見直しの根拠として、同じ地域の成約価格と反響の数を会社に示してもらってください。

Q. 売れない間に、家をそのまま貸すことはできますか?

貸す選択肢もあります。ただし、入居者がいる間は売る時期や引き渡しの条件が制約されることがあるため、売る期限が決まっている場合は、貸すより先に買取との比較を進めたほうが整理しやすくなります。収支と税金の比べ方は、家を売る・貸すの判断を扱った記事にまとめています。

出典・参考にした公的な情報

出典の確認日:2026-10-23。制度や受付条件は変わることがあります。手続きの前に、各窓口の最新の案内を確認してください。

この記事は一般的な情報で、個別の法律判断・医療的な診断をするものではありません。

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